個人事業主の住宅ローン
個人事業者の住宅ローン審査
自営業者・個人事業主を対象とした住宅ローンの審査があります。自営業、個人事業主、フリーランスで住宅ローン審査に落ちる。一体なぜ?
住宅ローンの審査基準を知り対策を行うことであなたにもチャンスが生まれるかもしれません。
住宅ローンの審査が甘い、通りやすい銀行、落ちた理由を知りたい方は必見です。
自営業者・個人事業(フリーランス・主の方は自身でリスクを負い、事業をなされているのは非常に大変なことであり、ご苦労も多いと思います。
住宅ローン審査において自営業者や個人事業主について銀行がどのような前提で審査を行い、どの点に力点を置いて審査を行うのか、また審査対策や自営業者や個人事業主にオススメの銀行を解説していきたいと思います。
◆前提◆
住宅ローンは高額な資金を長期間に渡り貸し出す性質なものであるため、継続的な収入があるかという点を銀行は重視します。
会社員は会社と雇用契約を結び、給料を受け取る立場であり、雇用保険や労働保険などでセーフティーネットがしっかりしています。
一方、自営業者・個人事業主は100%のリスクを背負い売上・利益を稼がなければならず、稼げなければ継続的な収入が直接的に絶たれる特長を持っています。
このため銀行から見た場合には会社員と比較して、住宅ローン審査時に厳しい審査が行われていると考えてください。
一方、事業が成功し、事業や収入が拡大、それが安定的なものであれば銀行から非常に魅力的な住宅ローン融資先とみなされるはずです。
◆事業開始後の経過期間・勤続年数について◆
自営業者・個人事業の方は確定申告(青色申告・白色申告)をご経験されていると思います。会社員のように毎月給料がキチンと支払われ、会社からそれを証明する給与明細があるのと違い、自営業者・個人事業主はある意味で自由に費用、経費、利益をコントロールできる状況にあります。
このため、自営業者・個人事業主の方の収入・所得を証明する方法は「確定申告書」しかありません。
毎年2月から3月に行った際に確定申告で税務署の受領印が押されたものを受け取っていると思います。
これが対外的な収入証明書となります。
この「確定申告書」が3年ある状況で住宅ローンの審査に申込みを行う必要があると考えましょう。
イオン銀行ではこの期間が3年と明確にされていますが、他の銀行では明示されていません。しかし、一般的には3年間の「確定申告書」がお手元にある状態が住宅ローン審査に必要な基準と考えてください。
なお、ある年の年初に事業を開始された方が、3年分の「確定申告書」を手に出来るのは4年後の2月から3月になります。
例)2013年2月より事業を開始した場合、2013年、2014年、2015年と3年分の「確定申告書」が揃うのは2016年2月から3月です。
◆年収・収入について◆
前項と重複しますが、自営業者・個人事業主はある意味で自由に費用、経費、利益をコントロールできる状況にあります。
各種ローン、クレジットカードの申込などを行うことを考えると費用、経費が多く、利益が少ない「確定申告書」ではそれらの審査に不利になります。
外部からどう見られるか?を意識ししっかりと申告する収入・利益をコントロールし、納税を行っている必要があります。
なお、住宅ローン審査において自営業者・個人事業主の「収入」は「確定申告書(青色申告決算書の損益計算書)」上の「差引き金額」となります。
また、事業内容によっては減価償却費、銀行への融資返済などがプラスされたりマイナスされたりされます。
この「差引金額の過去3年の推移や継続的な黒字化などが審査の前提となります。
◆事業の業種について◆
なぜ、収入が安定している会社員の方が住宅ローン審査に有利かという点は冒頭に触れましたが、自営業者・個人事業主については収入の継続性が重要です。
そのため、あなたが行っている事業の業種が流行り廃りがないか、一過性のものでないかなどは非常に重要な審査項目と考えましょう。
一般的な視点でいえば、ネットビジネスをしている方よりも街のコンビニエンスストアを経営している方が、安定的な業種と銀行は考えるでしょう。
◆頭金について◆
ご自身でお金の管理、コントロールを出来るという点を銀行からどう見られるかという点で考えると頭金をしっかり揃えることも重要でしょう。
頭金がしっかり揃えられていれば、銀行に対してお金の管理をキチンと行える人物像であることをアピールできることになります。
現在は頭金ゼロでも住宅ローンの借入ができるようになっていますが、自営業者・個人事業主は2-3割程度の頭金は用意しておくべきでしょう。
◆自営業者・個人事業主が選ぶ住宅ローン◆
新生銀行の審査基準には「自営業の方は、2年平均300万円以上の所得(経費控除後の金額)を有すること」と明記されています。明記されていることでその基準をクリアすれば住宅ローン審査に通る基準場が明確になっていると考えられます。
なお、新生銀行経費控除後の所得と言っているので、上記試算では所得金額が300万円を越えている必要があります。
フラット35はアベノミクスが推進する「国策」の住宅ローン商品であり、国民に長期固定金利で資金を提供し、マイホーム購入をサポートすることを目的としています。そのため他の民間金融機関と住宅ローン審査の基準が大きく違う可能性があります。
ARUHIが扱うフラット35はフラット35を扱う330あまりの金融機関の中で最も低金利です。また、今回の発表でARUHIのシェアが非常に高いことが分かりました。
これはフラット35の取り扱いに一番慣れているということを表しており、同社経由の審査にはノウハウ面、スピード面でメリットがある可能性もありますね。
個人事業主の方々で、もし住宅ローンをお考えであれば、是非ともご検討下さいませ。
住宅ローン金利比較(新規・借り換えでの適用金利)
名称 | 表面金利(%) | 優 遇 条 件 |
保証料 | 事務 手数料 |
繰上返済 手数料 (変動) |
来店 | 疾 病 保 険 |
詳細 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
変動 金利 |
10年 金利 |
20年 金利 |
||||||||
新生銀行 |
0.45 | 0.75 | 0.95 | なし ○ | なし ○ | ②契約事務手数料/保証料 借入金額がいくらでも55,000円~ ※ただし、変動金利<変動フォーカス>0.45%のみ、借入金額×2.2% | 無料 |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
住信SBIネット銀行 |
0.380 | 0.58 | 1.21 | なし ○ | なし ○ | 借入額の2.20%(税込) | 33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
りそな銀行 ※2020年3月 適用金利 |
0.429 | 0.60 | 0.90 | あり × | なし ○ | 33,000円(税込)+お借入金額×2.2% | 無料~33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
三菱UFJ銀行 |
0.475 | 0.64 | 2.84~2.99 | あり × | あり × | 33,000円(税込) | 無料~16,500円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
×
優遇条件について
優遇条件がない場合、条件なく、表示金利で融資を受けることができます。
優遇条件がある場合、融資の優遇条件として「その銀行の預金口座を給与振込口座にする」「クレジットカードを作る」「投資口座を作る」などが必要 になります。
固定金利ならこちらの金融機関がおすすめ |
名称 | 金利 | 事務手数料 | 保証料 | 来店 | 金利 優遇条件 |
繰上げ 返済 |
詳細 | ||||
フラット35 | フラット35S | ||||||||||
15年以上~20年以下 | 21年以上~35年以下 | 当初5年 | 6~10年目 | 11年目以降 | |||||||
住信SBIネット銀行フラット35 |
1.03% | 1.12% | 0.78% | 0.78% | 1.03% | 借入額の0.99%(税込)~ | なし | 不要 | なし | 無料 | 詳細 |
楽天銀行フラット35 |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の1.10% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |
ARUHI |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の2.0% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |