病気の場合住宅ローン借り換えはできるか?
1.なぜ病気だと住宅ローンが組みづらいのか
住宅ローンを様々な事情で「借り換えたい」という人もいると思います。住宅ローンを借り換える際は、新規に住宅ローンを組むのと同様に一から金融機関の審査を受けることになります。つまり、年収や健康状態、住宅の担保価値などが審査されます。
年収や住宅の担保価値などは今まで住宅ローンを組んで支払えていたというケースが多いと思いますので、借り換える際にこちらが躊躇するというケースは少ないと思います。
しかし、健康事情というのはネックになるという人もいるかもしれません。住宅ローンを組み始めた時には健康で審査が通っても、時が経過して借り換えの時には何らかの病気を抱えてしまい住宅ローンを断られたというケースもあるのです。
しかし、金融機関やケースによっては借り換えが可能だというケースもあるので一概にイエスノーと決め付ける事も出来ません。
ここでは住宅ローンの借り換えと病気について見てみたいと思います。
新規であれ、借り換えであれ、住宅ローンを組む際にどの金融機関においても必ずと言っていいほど「健康状態」というものを審査されると思います。というのも多額のローンを貸す以上、金融機関としては滞りなく返済してもらわないと困るのです。そのローンを返済するという前提条件としては「健康」でいて働いてもらい安定的な収入がないといけないわけです。
なので「健康状態」というものは大変重要視されるものです。しかし、ローンを組んでいる最中にいつ病気になり返済が出来なくなるという事態になるかは誰にも分りません。そうした事態になった際に住宅ローンの返済を保証するという「保険」いくつか存在します。その代表例として「団体信用生命保険」通常は「団信」と呼ばれているものがあります。
多くの金融機関で住宅ローンプランにこの「団信」の加入が義務付けられています。団信への加入は健康であること、高齢でないことなど様々な条件があります。
しかし、通常の団信は「死亡」ないしは「高度な障害」を伴って返済が困難になった場合「のみ」適用されますので、病気やケガにより加療中で返済ができないというケースには適用されません。
それでは困るという人も多いので、現在多くの金融機関で特定の疾病保障のついた団信も存在します。その疾病とは「がん」や「脳卒中」、「心筋梗塞」が代表例です。さらには「高血圧性疾患」、「糖尿病」、「肝硬変」、「慢性腎不全」といったものにまで適用される保険もあります。
いずれにしてもこれらの疾病に罹り、所定の日数就業できなかったなどで住宅ローンの返済が滞った場合、住宅ローンの保証がなされます。保証の内容や加入料は金融機関により様々です。
もちろん、金融機関としても通常の団信同様にこうしたケースは出来るだけ避けたいものです。なので、疾病保障のついたプランを考える際にもなにより「健康」であることが一番重要視されます。既にこれらの持病を抱えているというケースでは、疾病保障のついた団信への加入は厳しいのが一般的です。
このように新規および借り換えにおいては「健康である」というのは非常に大切であるのです。
2.病気で住宅ローンを借り換えたい場合
では「病気」にかかってしまった場合住宅ローンの借り換えは出来ないものなのでしょうか。これに対する答えは冒頭でも触れたとおり一概にイエスノーと決め付けることは出来ません。
例えば同じ「胃がん」と診断されてもごく初期のものから悪性度の高いものまであるように、各ケースによって判断されるものだからです。
ガンで入院し長期間加療が必要な場合は住宅ローンの支払いが困難になると判断されがちで、借り換えの際にネックになる可能性が高いです。金融機関としては、最悪「死亡」という事態にも考えが及ぶ事もあります。逆に適切な処置を行われ、一定の期間ガンの再発などが見られないあるいは寛解したと言う場合は、健康面で問題なしとされる可能性は相対的に高いです。
いずれにしましても、借り換えの際には医師による診断書の提出が求められますので、一度相談してみるとよいです。
もし、病気で借り換えが困難になるかもしれないと思ったときは、元々のローンを夫婦での連帯債務にしておくというケースも考えられます。
このケースですと、例えば夫が病気で倒れ住宅ローンの支払いが困難になってしまった時でも、妻の単独名義で借り換えられるという可能性はあります。
ただし、これには妻にも安定的な収入があるという前提が必要なので、なかなか難しいかもしれません。
このように借り換えを考えるのであれば、病気のない健康なうちに考えておくのが望ましいです。
3.団信に落ちても住宅ローンを組む方法
しかし、団信に落ちても住宅ローンを組む方法はあります。金融機関によっては、“ワイド団信”と呼ばれる審査基準の甘い団信を用意しているところもあります。また、団信加入ができなくても住宅ローンを組めるところ(フラット35など)もあります。一般の生命保険商品を活用して、住宅ローンを組めるように金融機関と交渉することも可能です。
4.終わりに
住宅ローンの借り換え。おそらくその動機は金利が下がり、借り換えると支払い総額が下がる可能性があると判断したからでしょう。しかし、病気がネックでできなかった・・・と思ってもガッカリするのはまだ早いです。いわゆる「繰り上げ返済」を行えば、余計な利息分を支払うことなく既存の住宅ローンの負担が軽減できる可能性があります。
ただ、住宅ローンを考えるだけでなく、円満な日常生活を送る上では「健康」である事は非常に大切です。「健康は富にまさる」という格言は常日頃から考えておいてください。
Tags: 借り換え
住宅ローン金利比較(新規・借り換えでの適用金利)
名称 | 表面金利(%) | 優 遇 条 件 |
保証料 | 事務 手数料 |
繰上返済 手数料 (変動) |
来店 | 疾 病 保 険 |
詳細 | ||
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変動 金利 |
10年 金利 |
20年 金利 |
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新生銀行 |
0.45 | 0.75 | 0.95 | なし ○ | なし ○ | ②契約事務手数料/保証料 借入金額がいくらでも55,000円~ ※ただし、変動金利<変動フォーカス>0.45%のみ、借入金額×2.2% | 無料 |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
住信SBIネット銀行 |
0.380 | 0.58 | 1.21 | なし ○ | なし ○ | 借入額の2.20%(税込) | 33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
りそな銀行 ※2020年3月 適用金利 |
0.429 | 0.60 | 0.90 | あり × | なし ○ | 33,000円(税込)+お借入金額×2.2% | 無料~33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
三菱UFJ銀行 |
0.475 | 0.64 | 2.84~2.99 | あり × | あり × | 33,000円(税込) | 無料~16,500円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
優遇条件について
優遇条件がない場合、条件なく、表示金利で融資を受けることができます。
優遇条件がある場合、融資の優遇条件として「その銀行の預金口座を給与振込口座にする」「クレジットカードを作る」「投資口座を作る」などが必要 になります。
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名称 | 金利 | 事務手数料 | 保証料 | 来店 | 金利 優遇条件 |
繰上げ 返済 |
詳細 | ||||
フラット35 | フラット35S | ||||||||||
15年以上~20年以下 | 21年以上~35年以下 | 当初5年 | 6~10年目 | 11年目以降 | |||||||
住信SBIネット銀行フラット35 |
1.03% | 1.12% | 0.78% | 0.78% | 1.03% | 借入額の0.99%(税込)~ | なし | 不要 | なし | 無料 | 詳細 |
楽天銀行フラット35 |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の1.10% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |
ARUHI |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の2.0% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |