【2016年12月最新】住宅ローン情報
人気銀行の12月の金利推移
12月の住宅ローンの金利動向をご紹介します。
12月の住宅ローン金利の動きは
・変動金利 : 据え置き
・10年固定 : 据え置きか引き上げかで分かれる
・20年、30年固定 : 多少引き上げ
と予想されています。
まずは先月の振り返りとして、11月は何といってもトランプ氏がアメリカ大統領選挙で勝利し「トランプ・ショック」が全世界に衝撃を与えました。
その余波は日本経済にも及び、早くも「住宅ローンの金利の引き上げ」という分かりやすい形で影響が見えています。
その背景としてトランプ次期大統領が、積極的かつチャレンジングな財政政策を打ち出したことによって、アメリカの長期金利が上昇したことが原因として挙げられます。
日本でも同様に長期金利が上昇していることを鑑みると、固定型の住宅ローンの金利を引き上げる動きが相次ぐことは容易に予想されました。
そしてその予想は外れることはなく、日本の住宅ローンの金利に影響を及ぼしました。
日本経済にどのように影響を与えたか
メガバンクから見てみることにしましょう。
みずほ銀行は12月から、期間が10年固定の最優遇金利を0.1%引上げ0.800%となっています。三菱東京UFJ銀行は、10年固定の最優遇金利を0.600%で据え置いています。三井住友銀行も、10年を超える住宅ローンの金利を0.12ポイント引き上げ大手各行は軒並み住宅ローンの金利を引き上げるという施策にうってでました。
金利の底打ちが叫ばれておりましたが、諸外国の経済の動きによっていとも簡単に金利の変動が起こることが証明された結果となりました。
一年を振り返ってみますと2016年は住宅ローンにとって激動の年であったと言えます。
2016年金利の動き
まず1月末の「マイナス金利政策」の発表によって、住宅ローン金利は大きく下がり、特に借り換え需要が一気に伸びあがりました。その後も市場の金利は低下を続け、最も長期金利が低下したのは「Brexit」ショックと「追加緩和」期待がピークを迎えた7月で、長期金利は-0.3%近くまで低下しました。こちらはまだ記憶に新しいところです。
日本の金融政策の大きな転換点として9月にあたらしい金融緩和の枠組み「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」が導入され、「量」ではなく、直接「金利」に標準を合わせて金融緩和を行う動きが生まれました。それに加えて長期金利の「操作目標」が「0%」に設定された点はまさにビッグサプライズ。つまり「実質的な金利上昇容認」ということです。
ここまでで十分すぎるほど様々なことが起こった2016年ですが、おそらく今年最後となるであろうサプライズが11月に待っていました。
そう、冒頭で述べたアメリカ大統領選挙におけるトランプ氏の勝利です。ヒラリー候補の有利とされていただけに諸外国含め誰もが「まさか」と思った結果でした。
「まさか」は住宅ローンにも影響を及ぼし、アメリカの長期金利に動きが出ました。大統領選挙後、急上昇するという思わぬ動きです。
この動きの理由は、トランプ氏が「大規模な財政出動」を約束しているからだと言われています。至極簡単に述べますと「アメリカの国債の残高が増える」ということですので、うまくいったら景気回復による金利上昇、逆にうまく行かなくても財政悪化による金利上昇…という目論見が、急激に金利を引き上げているのです。
一方、その影響を受けた形で日本の長期金利が2016年2月以来のプラス圏に復活するほど上昇しました。2016年12月現在、今のところ新たなサプライズの予感はもうありませんが、
万が一もしサプライズがあるとしても、住宅ローン利用者にとって有利な、追い風となるような変化を期待したいですね。
メガバンクの金利動向
長期金利が上昇する中で、気になる12月の住宅ローン金利ですが、新生銀行、じぶん銀行、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、りそな銀行の大手銀行(メガバンク)ではこのような結果となりました。
・変動金利 : 据え置き
・10年固定金利 : 据え置き~+0.10%引き上げ
・20年固定金利 : +0.05%引き上げ~+0.12%引き上げ
・30年固定金利 : +0.10%引き上げ~+0.12%引き上げ
変動金利は「据え置き」で、20年・30年は「多少引き上げ」と出そろいましたが、利用者に人気の10年固定金利については「据え置きかor引き上げ」ではっきりと分かれました。具体的に各行の動向を見てみましょう。
・新生銀行 : -0.05%引き下げ
・じぶん銀行 : 据え置き
・三菱東京UFJ銀行 : 据え置き
・みずほ銀行 : +0.10%引き上げ
・りそな銀行 : +0.10%引き上げ
これから始まる住宅ローンの需要期に向けて「積極的な金利を提供するかどうか」のスタンスの違いが現れた結果となりました。この結果から市場金利の動きを追っていくと「金利引き上げ」となるのですが、新生銀行、じぶん銀行、三菱東京UFJ銀行は「多少のリスクを背負ってでも住宅ローンを獲得」という意図が見受けられます。最終的に決め手となるのは金利水準次第なのですが、こうした銀行の姿勢は消費者にとっては大歓迎といったところでしょう。
2017年の動向予想
2017年の金利動向ですが、やはりトランプ氏の当選によってかなり先行きが不透明となっているのが現状です。今の「トランプ相場」が期待先行型だとすると、今後、トランプ新政権への期待が落ち着くと共に金利もまた再低下して行く可能性が高いと言えます。加えて、日銀がどこかのタイミングで新たな金融緩和=「政策金利引き下げ」に踏み切ったとしたら、金利が大きく低下するのは確実でしょう。
とはいえ、現在の金利も充分に「異次元の金利」であることに変わりはありません。急激に金利が上昇する可能性が低いとはいえ、ゼロではないので、今が契約のし時であると思った時点がチャンスともいえます。
注目の4銀行の11月と12月の住宅ローン金利の推移を見てみましょう。
◆新生銀行
・変動金利 : 0.500 % → 0.450 % (-0.05%)
・10年固定 : 0.900% → 0.900% (据え置き)
・20年固定 : 1.100% → 1.050% (-0.05%)
・30年固定 : 1.700% → 1.700% (据え置き)
◆住信SBIネット銀行(ネット専用住宅ローン)
・変動金利 : 0.497% → 0.497% (据え置き)
・10年固定 : 0.500% → 0.560% (+0.06%)
・20年固定 : 0.810% → 0.910% (+0.10%)
・30年固定 : 1.070% → 1.210% (+0.14%)
◆じぶん銀行
・変動金利 : 0.697% → 0.697% (据え置き)
・10年固定 : 0.700% → 0.700% (据え置き)
・20年固定 : 1.373% → 1.473% (+0.10%)
・30年固定 : 2.070% → 2.220% (+0.15%)
◆三菱東京UFJ銀行(保証料を加えた実質金利)
・変動金利 : 1.075% → 1.075% (据え置き)
・10年固定 : 0.800% → 0.800% (据え置き)
・20年固定 : 2.800% → 2.850% (+0.05%)
・30年固定 : 1.250% → 1.360% (+0.11%)
トランプショックの影響がやはりここでも響いているのでしょう。全体的に「少しずつ引き上げ」と言うことですね。
金利上昇にともない、金利の変動がない変動金利に注目が集まっています。じぶん銀行は、ネット銀行の中でも低金利であり、10年固定金利においても、0.500%と据え置きになっています。先ほど述べたとおり、フラット35などの長期金利が引き上げとなっている状態を示した結果と言えるでしょう。ちなみに住信SBIネット銀行の変動金利「0.497%」は、今までと同様12月も変わらず、低金利を維持しています。これはネット銀行の中でもトップクラスの低金利を誇るじぶん銀行の変動金利「0.497%」 を意識していると思います。
また、新生銀行では、年0.15%引き下げキャンペーンが始まっています。新生銀行の変動金利「0.45%」はずば抜けた低金利となっています。他銀行が金利をあげている中、この低金は今がチャンスでしょう。こちらは1月31日までのキャンペーンですので、この機会を逃さないようにしましょう。
そして、金利ももちろんですが、保障制度も比較していきたいところです。注目を浴びている4銀行ですが、保障制度も充実しています。
例えば、新生銀行は安心パックW(ダブル)・ 安心パックというものがあります。
団体信用介護保障保険(安心保障付団信)や、元金据置サービスを付帯しており、病児保育サービス、ハウスクリーニングサービスといったサービスも受けることができるクーポンが付帯した商品です。
じぶん銀行は団体信用生命保険(一般団信)やがん50%保障団信があります。
住信SBIネット銀行は充実した保障制度と便利なサービスに力をいれています。
団信だけでなく8疾病保障も保険料無料です。
三菱東京UFJ銀行は、借り換えにも適用される3大疾病や4つの生活習慣病等の”もしも”に備える保障付の住宅ローンが受けられます。
2017年も住宅ローンにとって激動の年になることが予想されます。そういった意味でこういった保障制度に強みのある金利サービスが選ばれるのかもしれません。経済情勢と照らし合わせながら引き続き金利の動向を追い、ベストな選択をしていきましょう。
住宅ローン金利比較(新規・借り換えでの適用金利)
名称 | 表面金利(%) | 優 遇 条 件 |
保証料 | 事務 手数料 |
繰上返済 手数料 (変動) |
来店 | 疾 病 保 険 |
詳細 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
変動 金利 |
10年 金利 |
20年 金利 |
||||||||
新生銀行 |
0.45 | 0.75 | 0.95 | なし ○ | なし ○ | ②契約事務手数料/保証料 借入金額がいくらでも55,000円~ ※ただし、変動金利<変動フォーカス>0.45%のみ、借入金額×2.2% | 無料 |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
住信SBIネット銀行 |
0.380 | 0.58 | 1.21 | なし ○ | なし ○ | 借入額の2.20%(税込) | 33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
りそな銀行 ※2020年3月 適用金利 |
0.429 | 0.60 | 0.90 | あり × | なし ○ | 33,000円(税込)+お借入金額×2.2% | 無料~33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
三菱UFJ銀行 |
0.475 | 0.64 | 2.84~2.99 | あり × | あり × | 33,000円(税込) | 無料~16,500円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
優遇条件について
優遇条件がない場合、条件なく、表示金利で融資を受けることができます。
優遇条件がある場合、融資の優遇条件として「その銀行の預金口座を給与振込口座にする」「クレジットカードを作る」「投資口座を作る」などが必要 になります。
固定金利ならこちらの金融機関がおすすめ |
名称 | 金利 | 事務手数料 | 保証料 | 来店 | 金利 優遇条件 |
繰上げ 返済 |
詳細 | ||||
フラット35 | フラット35S | ||||||||||
15年以上~20年以下 | 21年以上~35年以下 | 当初5年 | 6~10年目 | 11年目以降 | |||||||
住信SBIネット銀行フラット35 |
1.03% | 1.12% | 0.78% | 0.78% | 1.03% | 借入額の0.99%(税込)~ | なし | 不要 | なし | 無料 | 詳細 |
楽天銀行フラット35 |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の1.10% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |
ARUHI |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の2.0% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |