住宅ローンと非課税制度
住宅ローンの年末調整
はじめて住宅ローンの年末調整する際には、確定申告が必要です。確定申告を行っていれば2回目以降は年末調整で処理することができます。またここにおける住宅とは、持家の取得を促するための優遇税制ということですので、別荘、賃貸物件の購入の場合には対象にはなりません。
つまりどういう事かと言うと、自己の居住の為に住宅をローンを組んで購入した場合のみ、住宅ローン控除の対象になるということです。
確定申告する際のポイントは、年末の時点で居住が始まっていること、年末調整の際のポイントは、年末調整時に在職者であるかどうかということです。
住宅ローンでの贈与税
親などからの住宅資金の贈与は一定額まで非課税になります。親兄弟も含め、人から財産の贈与を受けたときには贈与税がかかります。
実は年間合計110万円までの基礎控除の範囲内であれば贈与税はかからなく、申告の必要もありません。ただし合計110万円を超える額をもらった場合は、翌年に税務署へ贈与税の申告が必要です。この基本的な課税の仕組みを「暦年課税」といいます。
親や祖父母から住宅取得資金の援助を受けたときは、一定額まで贈与税がかからない非課税制度が利用できます。
非課税枠は以下のとおりです。なお、省エネ性または耐震性の高い住宅を取得する場合は、一般住宅より非課税枠が500万円拡大されます。
2013年の非課税枠
一般住宅 → 700万円
省エネ性・耐震性の高い住宅 → 1200万円
2014年の非課税枠
一般住宅 → 500万円
省エネ性・耐震性の高い住宅 → 1000万円
※東日本大震災の被災者はいずれの年も一般住宅1000万円、
省エネ性・耐震性の高い住宅1500万円が非課税枠となります。
この非課税枠の適用を受けるための主な要件は以下のとおです。
・子の年齢が贈与を受けた年の1月1日時点で20歳以上であること
・贈与を受けた年の翌年の3月15日までに家屋等を取得し、その日以後その年末までに入居すること
・贈与を受けた年の子の合計所得金額が2000万円以下であること
・住宅の床面積(登記簿面積)が50平米以上240平米以下であること
・マンションなど耐火建築物は築25年以内、それ以外は築20年以内であること、または一定の耐震基準に適合する住宅であること
※なお、ここでいう省エネ性または耐震性の高い住宅とは、以下の基準のいずれかを満たす住宅を指します。
・省エネルギー対策等級4に適合、またはそれと同等と認められる住宅
・耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2または3に適合している住宅
・免震建築物
この非課税枠は暦年課税の基礎控除と併用できます。
つまり2013年の住宅取得資金の贈与なら合計810万円まで贈与税がかからない計算です。なお非課税枠を利用する場合は、贈与の翌年の3月15日までに税務署に贈与税の申告をしなければならないので注意してください。
非課税世帯での住宅ローン
非課税世帯の場合、審査対象外という心配をされる方が多いですが、住宅ローンの審査は総合的に判断されますので、審査において非課税世帯を気にすることはありません。住宅ローンの審査は、物件の担保評価と個人属性で安定した支払い能力を判断されます。
物件の担保評価は大丈夫と仮定します。個人の属性は、基本的に、勤務先、勤続年数、年収で判断されます。
今回、仮にサラリーマンで、給与の総支払額が325万円であったとすると、都市銀行等の審査(返済比率30%、期間35年、審査金利4.0%)では、借入可能額が、1830万円程度になります。
同様にフラット35での審査(返済比率30%、期間35年、審査金利2.32%(2010年7月))では、借入可能額が、2330万円程度となります。
上記のシミュレーションは、その他借入等を考慮していないため、オートローン等のその他借入、クレジットカードのキャッシングやリボ払い等がある場合には、上記の金額から減額されることになります。
また、住宅ローンを借りる際に、少なくとも不動産購入の諸経費程度は自己資金を出した方が、住宅ローンの審査的に有利になります。当然ですが自己資金が多ければ多いほど審査が有利になります。
勤務先、勤続年数等に特に問題がなければ通常の審査対象となりますのでご安心ください。
もし、それでも心配であれば、都市銀行で住宅ローンの事前審査があります。無料ですので、不動産業者を通じて、事前審査で借り入れ条件等(金利優遇等)を確認してください。
住宅ローン金利比較(新規・借り換えでの適用金利)
名称 | 表面金利(%) | 優 遇 条 件 |
保証料 | 事務 手数料 |
繰上返済 手数料 (変動) |
来店 | 疾 病 保 険 |
詳細 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
変動 金利 |
10年 金利 |
20年 金利 |
||||||||
新生銀行 |
0.45 | 0.75 | 0.95 | なし ○ | なし ○ | ②契約事務手数料/保証料 借入金額がいくらでも55,000円~ ※ただし、変動金利<変動フォーカス>0.45%のみ、借入金額×2.2% | 無料 |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
住信SBIネット銀行 |
0.380 | 0.58 | 1.21 | なし ○ | なし ○ | 借入額の2.20%(税込) | 33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
りそな銀行 ※2020年3月 適用金利 |
0.429 | 0.60 | 0.90 | あり × | なし ○ | 33,000円(税込)+お借入金額×2.2% | 無料~33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
三菱UFJ銀行 |
0.475 | 0.64 | 2.84~2.99 | あり × | あり × | 33,000円(税込) | 無料~16,500円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
×
優遇条件について
優遇条件がない場合、条件なく、表示金利で融資を受けることができます。
優遇条件がある場合、融資の優遇条件として「その銀行の預金口座を給与振込口座にする」「クレジットカードを作る」「投資口座を作る」などが必要 になります。
固定金利ならこちらの金融機関がおすすめ |
名称 | 金利 | 事務手数料 | 保証料 | 来店 | 金利 優遇条件 |
繰上げ 返済 |
詳細 | ||||
フラット35 | フラット35S | ||||||||||
15年以上~20年以下 | 21年以上~35年以下 | 当初5年 | 6~10年目 | 11年目以降 | |||||||
住信SBIネット銀行フラット35 |
1.03% | 1.12% | 0.78% | 0.78% | 1.03% | 借入額の0.99%(税込)~ | なし | 不要 | なし | 無料 | 詳細 |
楽天銀行フラット35 |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の1.10% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |
ARUHI |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の2.0% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |