はじめての住宅ローン
人生最大の買い物と言ったら何を思い浮かべるでしょうか。マンションだったり一戸建てだったり、種類は違えども、住宅を思い浮かべる方が多いのではと思います。
ただ、問題はその返済ですよね。数千万、何億と言われるような金額をポンっと一括で出せる方は少ないでしょう。
そこで返済方法となるのが住宅ローン。色々な金融機関が商品の一つとして住宅ローンを提供していますが、住宅ローンを利用したことのない方にとっては、そもそも住宅ローンって何?どんな人が借りられるの?と素朴な疑問をもつこともあると思います。
そんな方向けに今回はファーストステップとして年収を基準とした住宅購入プランをご紹介したいと思います。説明だけでは分かりにくいところもあると思いますので、今回は実際のケースについて敏腕営業マンBクンに答えてもらいましょう。
住宅ローンって年収いくらから?
30代になって家族もできたし、家を買おうかと思ってます。
こうおっしゃるのは、都内在住の32歳Aさん女性。
同い年のご主人と2歳になるお子さんと暮らしています。
お子さんが小さいので、現在はAさんは育児に専念しています。
Aさん:
主人の年収は350万円なんです。
もう少しがんばってほしいんですけど…。
これでマンションって買えるんでしょうか?
敏腕営業マンB君:
自己資金や物件価格、月々の支払いはいくらくらいを考えていますか?
Aさん:
今は家賃6万円の賃貸マンションに住んでいます。
正直これがやっとかなって。
なので、自己資金0円で何とかなるとうれしいです。
物件は2,500万円です。
敏腕営業マンB君:
では、仮に2,500万円の住宅ローンを借りるとしてみましょうか。
それ以外の条件も挙げてみますね。
返済期間は最長の35年、返済方法は元利均等返済、ボーナス返済はなしとしてみましょうか。
適用金利は、変動、10年固定、全期間固定金利の3種類があります。
この中でどれを選びますか?
Aさん:
・・・あ、お恥ずかしい話、そう言ったこと、まだ良く分かってなくって…。
金利プランのメリット・デメリット
敏腕営業マンBクン:
確かに、分かりづらいですよね。
では、まず、金利のお話から始めましょうか。
Aさん:
はい、お願いします。
敏腕営業マンB君:
まず、変動金利とは・・・
「当初の金利メリットは高いものの返済期間中は金利変動リスクつまり金利上昇リスクを負う」金利のことです。
長所としては金利が安く、仮に住宅ローン金利が変動しなければ最もお得です。
その一方、短所としては、将来金利が上昇すると返済額が急に増えるリスクがあることです。
変動金利に対して固定金利はと言うと・・・
「期間中の金利を契約時の金利に固定するという」金利のことです。
長所は、金利がずっと変わらないので将来の返済額に変動がないことや金利が上昇した際のリスクを回避できます。
一方短所として挙げられるのは、変動金利と比較すると金利が高いことです。
Aさん:
あの、固定金利の金利ってずっと変わらないんですか?
敏腕営業マンB君:
いい質問ですね。
ここで出てくるのが、10年固定金利のような固定選択型なんです。
変動金利と固定金利の中間的な存在です。
当初の2年~10年程度の金利(支払額)が固定され、固定期間終了後は変動金利になるか、改めてその時点の水準で固定金利を選ぶか、いずれかになるのが一般的です(通常はどちらでも好きなほうを選べます)。
長所は何といっても、一定期間の間固定金利のメリットが受けられることですね。
短所は、金融機関によっては固定期間終了後に変動金利に変える必要があるかもしれないので、契約時に確認することでしょうか。
Aさん:
じゃあ、固定選択型が良いんですね。
敏腕営業マンB君:
Aさん、ちょっと待ってください。
それぞれの金利にメリット・デメリットがありますから、Aさんのケースでシミュレーションしてみませんか?
Aさん:
そうですよね・・・。
焦ってしまいました。
どんな風になるのかそれぞれの場合でお願いします。
敏腕営業マンB君:
変動金利の場合はと言うと・・・
適用金利を1.075%とすると、毎月返済額は借入から5年間は7.1万円、
6年目以降は未定になります。
全期間固定金利の場合では・・・
適用金利を2.5%とすると、毎月返済額は借入から完済まで8.9万円です。
10年固定金利の場合では・・・
適用金利を1.8%とすると、毎月返済額は借入から10年間は8.0万円、
11年目以降は未定です。
Aさん:
月々の返済額からすると変動金利が良さそうですけど、ずっと続くわけじゃないんですものね。
あれ、何で変動金利は6年目以降未定となっているんですか?
ずっと変動じゃないんですか?
敏腕営業マンB君:
良いご指摘ですね。
変動金利は借入時の返済額が最も少ないのです。
ですが、現在新築マンションの販売時には、まず変動金利での提案がほとんどです。
ただ、変動金利は半年1回の適用金利の見直し、5年に1回返済額の見直しを行っている金融機関がほとんどなので、金利が上昇すると6年目以降以降の返済額が増える可能性があるのです。
このことを想定して6年目以降は未定としました。
Aさん:
あ、そうなんですね。なるほど。
敏腕営業マンB君:
マンション購入の場合は毎月修繕積立金と管理費、毎年固定資産税・都市計画税の支出も考えなくてはなりません。
この支出も考慮する必要があるんですね。
また、購入時にも諸費用(修繕積立金基金、住宅ローン保証料、火災保険料、引っ越し費用など)が必要経費として出てきます。
これらの諸費用は住宅ローンで借り入れできる金融機関もありますが、原則現金での支払いです。
Aさん:
わー、そうなんですね。
月々の住宅ローンだけ考えればいいと言うものではないんですね。
敏腕営業マンB君:
その通りです。
ご相談の場合、今回の資金計画上無理かどうかは、現在および今後の家計の支出(教育資金が必要かどうかなど)がどうなるか考えなくてはならないんですね。
住宅ローン自体がどのくらい借りることができるかどうかは、各金融機関の審査基準によります。
候補とされている金融機関に事前にご相談されることをお勧めします。
今は各金融機関のホームページにシミュレーションができるコンテンツも用意されていますので、そちらもご利用されると良いですね。
Aさん:
ありがとうございます。
いくつか試してみようと思います。
住宅ローン金利比較(新規・借り換えでの適用金利)
名称 | 表面金利(%) | 優 遇 条 件 |
保証料 | 事務 手数料 |
繰上返済 手数料 (変動) |
来店 | 疾 病 保 険 |
詳細 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
変動 金利 |
10年 金利 |
20年 金利 |
||||||||
新生銀行 |
0.45 | 0.75 | 0.95 | なし ○ | なし ○ | ②契約事務手数料/保証料 借入金額がいくらでも55,000円~ ※ただし、変動金利<変動フォーカス>0.45%のみ、借入金額×2.2% | 無料 |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
住信SBIネット銀行 |
0.380 | 0.58 | 1.21 | なし ○ | なし ○ | 借入額の2.20%(税込) | 33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
りそな銀行 ※2020年3月 適用金利 |
0.429 | 0.60 | 0.90 | あり × | なし ○ | 33,000円(税込)+お借入金額×2.2% | 無料~33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
三菱UFJ銀行 |
0.475 | 0.64 | 2.84~2.99 | あり × | あり × | 33,000円(税込) | 無料~16,500円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
優遇条件について
優遇条件がない場合、条件なく、表示金利で融資を受けることができます。
優遇条件がある場合、融資の優遇条件として「その銀行の預金口座を給与振込口座にする」「クレジットカードを作る」「投資口座を作る」などが必要 になります。
固定金利ならこちらの金融機関がおすすめ |
名称 | 金利 | 事務手数料 | 保証料 | 来店 | 金利 優遇条件 |
繰上げ 返済 |
詳細 | ||||
フラット35 | フラット35S | ||||||||||
15年以上~20年以下 | 21年以上~35年以下 | 当初5年 | 6~10年目 | 11年目以降 | |||||||
住信SBIネット銀行フラット35 |
1.03% | 1.12% | 0.78% | 0.78% | 1.03% | 借入額の0.99%(税込)~ | なし | 不要 | なし | 無料 | 詳細 |
楽天銀行フラット35 |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の1.10% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |
ARUHI |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の2.0% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |