融資上限額と手数料について
基本的な融資の上限額
・生活費の6ヶ月分はキープする物件購入にかかる費用が、必ずしも全額住宅ローンで借りられるとは限りません。気に入った物件を購入するために、いくらまで借りられるのかのルールを知っておきましょう。
住宅ローンの借入額の上限は、住宅ローン申し込み者の収入に大きく左右されます。
それは、住宅ローンの審査には、満たされなければいけない収入の基準があるからです。
例)
年収600万円の人が、総返済負担率30%までの住宅ローンを借りるのならば、年間の返済額は180万円(月額15万円)が上限になります。
返済負担率の基準は、30%〜40%としている金融機関が多く、収入が多い人ほど高めに設定される傾向があります。
では、上記ケースで年間返済額を上限いっぱいの180万円とした場合、総額でいくらまで借りられるでしょうか。
それは、返済期間や金利をいくらに設定するかで変わります。
住宅ローンをいくらまで借りられるかを表す金額を借入可能額といいます。
仮に金利2.5%、返済期間30年で借りるなら、借入可能額は4,429万円になります。
同じ金利2.5%のまま返済期間を35年にすると、借入可能額は4,895万円になります。
また、返済期間が30年のまま、金利を2%にして計算をすると、4,734万円に変わります。
つまり、安い金利で借りるほど、返済期間が長くなるほど、たくさん借りることが可能となります。民間の金融機関では通常、審査の金利は4%程度(フラット35は審査時点での借入金利)なので返済期間35年で計算した金額が借入可能額の上限になります。
多くの場合、「借りられる金額」と「無理なく返済できる金額」には大きな違いがあります。
いくらまでなら無理なく返済できるのか、シュミレーションしてみましょう。
融資手数料と金利の関係
・生活費の6ヶ月分はキープする同じ物件を選んでも、利用する住宅ローンの金利が1%違うと総返済額には大きな差がつきます。金利1%がどの程度の違いを生むのか、実際の数字で見ていきましょう。
・金利1%の違いで500万円以上も差がつく
住宅ローンは、借入金額が大きく返済期間も長いので、わずかな金利差が大きな支払額の差になります。
3,000万円の住宅ローンを、返済期間30年、金利2%、元利均等返済で借りたとします。このときの総返済額は、3,991万8,737円となります。支払い利息は991万円です。
もしこのローンを3%の金利で借りることになったならば、総返済額は4,553万3,028円、支払い利息は1,553万円あまりになります。金利がわずか1%違うだけで、500万円以上も支払い利息(総返済額)に差がつくことがわかります。
上記の金利3%のプランで住宅ローンを借りた場合には、借りた金額は3,000万円なのにもかかわらず、その1.5倍以上のお金を返済していることになります。
住宅ローンを返済中の人でも、借入金額と総返済額にこれだけの差があることを知らないという人がすくなくありません。毎月口座から引き落とされる返済額については興味があっても、トータルでいくら支払うかには気が回らないのです。
そこでぜひ参考にしたいのが、住宅ローンの返済計画表です。この表は、住宅ローンの借入先で作成してくれるものです。これを見れば、金利や総返済額はもちろんのこと、あと何年間ローンが残っているのか、返済額のうちどの程度が利息に回っているかなど、自分が借りるローンの概要がわかります。
・ポイント
住宅ローン返済中に、金利の環境が変わって今よりも低い金利のローンが登場するかもしれません。そうしたローンにうまく借り換えられれば、効果的に総返済額が借りられます。
融資のためになる計算方式
頭金は多ければ多いほど、借入金額を減らすことができます。だからといって、手元にあるお金をかき集めて、すべて頭金として入れてしまうのは推奨いたしません。私たちの毎日の暮らしには、思いもかけないアクシデントにあう可能性が潜んでいます。
家族の誰かが急な病気やケガで入院するかもしれませんし、電化製品が壊れて新しいものを買いなおす必要がでてくるかもしれません。こうした不意の出費や収入ダウンに備えて、ある程度現金を手元に置いておく必要があるのです。
一般的には、生活費の6ヶ月分から1年分が目安です。金額にすると150万円から200万円程度は、手元に残すようにします。
・ライフイベントにかかるお金も忘れずに
人生の節目には、まとまったお金が出ていくタイミングがあります。半年後の両親の還暦祝いや1年後の子どもの進学や入学に伴う費用などのように、住宅購入後1〜2年後に使う予定のあるお金は、手元に残しておかなければなりません。
自動車の買い替えなどの予定がある場合には、それも別にしておきます。
いったん頭金に入れてしまったお金を後で返してもらうわけにはいかないのです。
例えば、当面の生活費として150万円、子どもの進学費用として100万円で合わせて250万円は手元に残しておき、残った貯蓄を諸費用や頭金に充てるように考えます。
住宅ローン金利比較(新規・借り換えでの適用金利)
名称 | 表面金利(%) | 優 遇 条 件 |
保証料 | 事務 手数料 |
繰上返済 手数料 (変動) |
来店 | 疾 病 保 険 |
詳細 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
変動 金利 |
10年 金利 |
20年 金利 |
||||||||
新生銀行 |
0.45 | 0.75 | 0.95 | なし ○ | なし ○ | ②契約事務手数料/保証料 借入金額がいくらでも55,000円~ ※ただし、変動金利<変動フォーカス>0.45%のみ、借入金額×2.2% | 無料 |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
住信SBIネット銀行 |
0.380 | 0.58 | 1.21 | なし ○ | なし ○ | 借入額の2.20%(税込) | 33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
りそな銀行 ※2020年3月 適用金利 |
0.429 | 0.60 | 0.90 | あり × | なし ○ | 33,000円(税込)+お借入金額×2.2% | 無料~33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
三菱UFJ銀行 |
0.475 | 0.64 | 2.84~2.99 | あり × | あり × | 33,000円(税込) | 無料~16,500円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
×
優遇条件について
優遇条件がない場合、条件なく、表示金利で融資を受けることができます。
優遇条件がある場合、融資の優遇条件として「その銀行の預金口座を給与振込口座にする」「クレジットカードを作る」「投資口座を作る」などが必要 になります。
固定金利ならこちらの金融機関がおすすめ |
名称 | 金利 | 事務手数料 | 保証料 | 来店 | 金利 優遇条件 |
繰上げ 返済 |
詳細 | ||||
フラット35 | フラット35S | ||||||||||
15年以上~20年以下 | 21年以上~35年以下 | 当初5年 | 6~10年目 | 11年目以降 | |||||||
住信SBIネット銀行フラット35 |
1.03% | 1.12% | 0.78% | 0.78% | 1.03% | 借入額の0.99%(税込)~ | なし | 不要 | なし | 無料 | 詳細 |
楽天銀行フラット35 |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の1.10% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |
ARUHI |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の2.0% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |