不動産担保融資とは
不動産担保融資の基礎知識
借金をするということは、利息を含めて返済することで完結します。しかし、何かの事情で返済が困難な状況に陥ったときには、融資をした債権者は貸し倒れとならぬように、担保となるものを売却して融資を回収します。
不動産担保融資とは、この担保を土地や建物にする融資です。
美術品などと違い持ち運びすることが出来ませんし買い手も多いので売却しやすく、確実に債務の穴埋めをすることが出来るので、金融機関としてはリスクを抑えることが出来て融資がしやすくなります。
また、融資を受ける側としても、通常の融資であれば返済能力に疑問があれば審査に通ることが出来ないのですが、不動産担保融資であれば審査のハードルが低くなるので資金調達がしやすくなります。
また、貸し倒れのリスクが減ることは、リスク回避の手段である金利の設定に有利となり低金利での融資が長期で利用できるようになります。
融資額は担保である不動産の資産価値に応じて決まり、高価な不動産であればそれだけ多額の融資が出来、逆に不動産が二束三文であれば融資も小額となります。
不動産を担保にするためには、金融機関が担保を設定する必要があり、それは「抵当権」「根抵当権」「質権」の3種類に分類できます。
抵当権は、滞納などの債務不履行が起きたときに、担保物件に掛けて競売に掛けて返済に充てることが出来る権利、根抵当権は債務不履行時に行うことは同じですが、一回の融資の契約で消滅する抵当権と違い、根抵当権を抹消しない限り継続する権利、質権は債権者が完済するまで担保物件を預かり万が一債務不履行となれば処分して返済に充てることができる権利です。
抵当権は順位があり、複数の債権者が同じ担保物件に抵当権を設定している場合には、上位の抵当権者が優先的に債権の回収を出来るとしています。
ただし、同順位で設定することも出来ます。
担保融資は安全なのか
確かに滞納したときに売却することで、債務から逃れる可能性はあります。
でも、担保にしているのが自宅や仕事に使う店や工場であれば、住むところ働く場所を失います。
そうなれば以降の生活をすること自体が困難となります。
長い間住んでいる家つまり自分の実家であれば家にまつわる思い出も失い精神的な痛みも伴います。
また、売却できたからとしても競売に掛ければ市場価格より安い値段になりますから、残債を整理するほどの額にはならないかもしれません。
とすれば、不動産を失うだけでなく借金も残り二重三重の苦しみとなります。
不動産担保ローンは不動産の資産価値で融資額が大きくなるので、返済能力を超えた額を借りる危険性があります。
不動産の資産価値ギリギリではなく、返済能力に見合った融資をしてもらうことが上記のデメリットが現実とならぬための方法です。
不動産担保融資の最新情報
景気回復のために安倍政権が繰り出しているアベノミクスですが、様々な分野に影響が出ています。不動産担保融資でも、アベノミクス効果への影響が見られています。
まず、アベノミクスでは貨幣供給量を増やして短期金利が下がることで、金融機関の貸出金利も低下しています。
また景気回復の兆しが見られたことで融資の審査が緩くなり高額の融資が行われるようになりました。
経済がよくなれば地価が上昇して不動産価格が上昇します。
不動産担保融資では、売却価格だけでなく賃貸物件として貸し出したときの収益も考慮されるので、賃貸の賃料に関係する賃上げが予想される状況ではさらに資産価値を高く評価します。
つまり不動産担保融資の根本である担保としての価値が増えているのです。
これにより不動産担保融資はより高額の融資が行えます。
また、借りる側の視点でみれば、景気回復をすれば生産の現場では受注数が増えます。
仕事をこなすためには設備投資や人材の雇用が必要となり多額の資金が必要となります。
これまで不況で利益を出すことない企業には資金がありませんから金融機関から借りるしかありません。
そこで多額の融資をしてくれる不動産担保融資の出番です。
ただし、アベノミクスはまだ道半ばです。
景気回復の兆しがあるとはいえ、消費税増税が冷や水となり効果が打ち消されることも懸念されています。
それを踏まえて賃上げや設備投資が予想よりも鈍く、家計に景気回復の実感はありません。
加えて、現在TPPへの参加の是非、参加するとすれば日本経済にどのような影響が出るのかが不透明です。
もし、アベノミクスが結果的に不成功となれば、景気が反動で冷え込み地価の下落や返済能力がなくなることが考えられます。
そうなれば、不動産担保融資も気軽に利用できるものではなくなります。
住宅ローン金利比較(新規・借り換えでの適用金利)
名称 | 表面金利(%) | 優 遇 条 件 |
保証料 | 事務 手数料 |
繰上返済 手数料 (変動) |
来店 | 疾 病 保 険 |
詳細 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
変動 金利 |
10年 金利 |
20年 金利 |
||||||||
新生銀行 |
0.45 | 0.75 | 0.95 | なし ○ | なし ○ | ②契約事務手数料/保証料 借入金額がいくらでも55,000円~ ※ただし、変動金利<変動フォーカス>0.45%のみ、借入金額×2.2% | 無料 |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
住信SBIネット銀行 |
0.380 | 0.58 | 1.21 | なし ○ | なし ○ | 借入額の2.20%(税込) | 33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
りそな銀行 ※2020年3月 適用金利 |
0.429 | 0.60 | 0.90 | あり × | なし ○ | 33,000円(税込)+お借入金額×2.2% | 無料~33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
三菱UFJ銀行 |
0.475 | 0.64 | 2.84~2.99 | あり × | あり × | 33,000円(税込) | 無料~16,500円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
×
優遇条件について
優遇条件がない場合、条件なく、表示金利で融資を受けることができます。
優遇条件がある場合、融資の優遇条件として「その銀行の預金口座を給与振込口座にする」「クレジットカードを作る」「投資口座を作る」などが必要 になります。
固定金利ならこちらの金融機関がおすすめ |
名称 | 金利 | 事務手数料 | 保証料 | 来店 | 金利 優遇条件 |
繰上げ 返済 |
詳細 | ||||
フラット35 | フラット35S | ||||||||||
15年以上~20年以下 | 21年以上~35年以下 | 当初5年 | 6~10年目 | 11年目以降 | |||||||
住信SBIネット銀行フラット35 |
1.03% | 1.12% | 0.78% | 0.78% | 1.03% | 借入額の0.99%(税込)~ | なし | 不要 | なし | 無料 | 詳細 |
楽天銀行フラット35 |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の1.10% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |
ARUHI |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の2.0% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |