2020年東京五輪開催決定による住宅市場への影響
2020年東京五輪開催決定が地価に与える影響
東京オリンピックが決まり、湾岸エリア大型新築マンションのプロジェクトも続々と後悔されています。今後、ますます注目されていますね。今回のテーマは「東京五輪開催が地価に与える影響」です。
住宅ローンの借入を考えている方は是非参考にしてみてください。さて、五輪決定に伴い、どのような区域が注目されているのでしょうか?それぞれの地域を比較してみていきましょう。
■はじめに
東京オリンピック開催により地域としての魅力や都心部へのアクセスが向上し、地域人口の増加に繋がる期待感から、居住目的だけでなく投資目的としても注目が高まっています。
では一体、どのような地区に注目が集まっているのでしょうか。そちらを見ていきましょう。
世界有数のイベントということで東京全体に注目が集まっていますが、区ごとの注目度では、全体の62%の注目を集める江東区がナンバーワンです。
その後も東京湾沿いに中央区(33%)、港区、品川区(22%)と続きます。エリア別の結果では、江東区内の豊洲が24%とトップです。2位の「湾岸エリア全般」(18%)を挟んで同じく、江東区の有明(9%)が3位にランクインしています。
勝どき、晴海、豊洲といった湾岸エリアでは既に新築・中古分譲マンションに対する需要が高まっており、価格が上昇傾向を見せています。また建て替えが予定されている国立競技場周辺の青山・神宮外苑エリアの他、湾岸エリアへのアクセス拠点である品川県周辺も都内の他の地域に比べて地価の高い上昇が見込まれています。
このように地価上昇というオリンピック効果ともいえる現象が早くも見えてきていると言えそうです。
では果たして今後の行く末はどうなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
オリンピック開催による不動産と社会への影響
湾岸部の地価
東京都が発表した計画によると、オリンピックの主要施設は湾岸地域を中心に狭いエリアに予定されています。東京圏にある33競技会場のうち28会場とすべてのホテルが選手村から半径8キロ圏内に存在するコンパクトなオリンピックの大会になるそうです。都が2013年3月に発表した資料によると、施設整備には官民合わせて3557億円を投じる巨大なプロジェクトになるそうです。
こうなると東京湾岸エリアの地価も当然上昇します。ある試算では今後数年間で湾岸エリアの有明や晴海などのタワーマンションでは10%~20%程度は価格が上昇するとの見方もあります。
都の推計によれば、選手村が建設される臨海副都心の人口は2010年の1万1030人から、16年には4万7000人に4倍増する見込み。また、労働人口も同じ時期に4万7000人から9万人超に倍増するとしている。
ただし、多くのアナリストが1964年の東京オリンピックのような激しい地価上昇は起きないだろうと予想しています。
当時のオリンピックの頃にあわせて東京へ一括して人口が流入して人口が激増した前回とは違い、バブル崩壊も経験しさらに少子高齢化や人口の減少などの問題も抱えている現在の日本では価格の上昇も一時的と見る向きが多いようです。
ロンドンオリンピックの例
前回のロンドンオリンピックでは地価上昇などはどうだったか比較し、2020東京五輪の予測をしたいと思います。
ロンドンオリンピックでも招致が決定したあとで様々なインフラの整備が行われていました。オリンピック開催時には大いに盛り上がり、海外からの観戦者が宿泊できるようにとホテルもたくさん建てられましたが、今は逆にホテルが過剰になり、価格のダンピング競争が行われているようです。
また、オリンピックの選手村を住宅用地に転用したのは良いのですが、ここでも価格の下落によって主に低所得者層が住み着くことになり、犯罪の増加など周辺ムードの悪化が問題になっています。
東京五輪決定から現在までの不動産の動向は?
東京五輪決定より、1.マンション価格の上昇 2.人件費の上昇 3.テナントの増加といった点が特に注目されています。
(1)マンション価格が上昇している
まずはマンション価格が上昇している原因をみていきましょう。前述したとおり、東京五輪の影響で一番影響が受けている湾岸エリアのマンションと言えるでしょう。しかし都内のマンション相場が値上がりしたのは五輪の影響だけではないのです。
- ・来年の相続税増税が決定し、富裕層が節税目的の不動産投資が増えた
- ・消費税増税前の不動産への駆け込み購入
- ・アベノミクスによる株高や円安の進行で、日本経済の好況により、富裕層の不動産投資マインドが高まった
- ・円安により海外資産家の日本への投資熱が高まり、高額物件が買われた
以上のような原因があり、都内のマンションの相場が値上がりしたと言えるでしょう。
(2)人件費の上昇問題
次は人件費の上昇問題について見ていきましょう。東京五輪開催に伴って、インフラの建設が急ピッチで進んでいる中、人手不足が懸念されます。
人手が足りないと、人件費が高騰する、人件費が高騰すればもちろんマンション価格も上がってしまいます。つまり、不動産価格が上昇している理由には、人件費の高騰問題も存在していると言えるでしょう。
(3)テナントも注目している
東京五輪の開催で、飲食店や小売店も売り上げを伸ばすことになるでしょう。湾岸エリアではマンションが多く、飲食店・小売店のテナントが少なくなっています。
また、得られる利益から考えるとかなりコストが高くなるため、業者は都内の土地のリサーチを始めています。テナント用地を持っている方は、賃貸もしくは売却のいいチャンスかもしれません。
不動産価格上昇の観点から注目のエリアは?
いままでの調査で、湾岸エリアがかなり注目を集めていると言うことがわかりましたが、湾岸エリアを含め、それ以外にも注目のエリアはあるのでしょうか?そちらを見ていきましょう。
(1)湾岸エリア
湾岸エリアにおける大型新築マンションのプロジェクトも続々と公開されています。特に選手村の設置が決まっている晴海や勝どき、テニスやバレーボールの会場となる予定の有明、競泳や飛込み、シンクロナイズドスミングなどの水泳競技の会場となる辰巳地区が圧倒的に注目されています。これらの地域の地価は今後も上昇が期待できるでしょう。
(2)墨田区押上や錦糸町駅周辺エリア
東京スカイツリーに近い墨田区の押上、錦糸町エリアは、都心へのアクセスが非常に良いです。価格も他の都心エリアに比べ相対的に低いことから人気を集めています。また、押上は成田方面から東京駅を通過し、泉岳寺、羽田空港を結ぶ新線計画の通行ルートにもなっていますので、今後もっと人気を集めると期待できます。
(3)田町駅と品川駅の中間付近のエリア
東京五輪開催後、2027年に品川と名古屋間でリニア新幹線が開通する予定があるので、品川駅周辺の開発が進み、街並みも大きく変わっていきます。品川も田町付近も価格が上昇していくでしょう。
リニア開通の住宅市場への影響はこちらでさらに解説していきます。
住宅ローンへの影響
2020年の東京オリンピック開催は住宅ローンなどにどのような影響を与えるのでしょうか。オリンピック開催エリアの地価の上昇、インフラの整備、アベノミクス効果など間接的には金利が上昇される要素はたくさんあります。
2014年1月にノムコムというサイトが行ったアンケート調査でも、約6割の人が今後は景気が上向き金利も上昇すると考えており、実際にそう分析しているアナリストもいます。
またこのアンケートでは、東京オリンピックの開催による不動産価格への影響も聞いており、東京オリンピックが「不動産価格を押し上げる効果がある」と考えている人は68.1%にも上ったことが分かりました。
このような結果から金利が低く、なおかつ建物の価格が安いこの時期はまさに買い時だと考えて不動産購入を考えている人も多いようです。
開催までまだ6年あるので今後の動向には不透明な部分もあるのも事実ですが、今後金利は上下はしながらも上昇していく傾向にあると考えた方がよいでしょう。
事実、市場は株高、円安という傾向が強くなる傾向にあり、株価については特に建設、不動産、ホテル、観光などのオリンピック関係の銘柄を中心に上昇しおり、更なる景気回復を見込んだ投資の活発化で円安も進むと予想する人もいます。
株価の上昇が続くと、国債が売れにくくなるという現象が起こります。そうなると国債を売るために金利を引き上げという事態になります。つまり長期金利の上昇です。
こうなるとそれに連動して住宅ローン金利も上昇に向かう事が予想されます。なので住宅ローンが抑えられている今が買い時と言えるのです。
お勧めの住宅ローン
そのような中でオススメな住宅ローンはどういうものがあるでしょうか。
お勧めの一つなのが、「新生銀行住宅ローン」です。
このローンは変動金利タイプで0.880%と低金利な上、保証料は不要、繰上返済手数料や疾病保証も無料でついてくるというものです。金利の上昇が見込まれる中ではありますが、現在のところ変動タイプでのローンをお勧めします。前述の通り急激な金利の上昇傾向が見られない為、多少の金利の変動はあれど金利の低い変動タイプの方が総合的に見てお得となりそうです。
また、がんや脳卒中、糖尿病に加え、事故などにより、介護が必要な状態になってしまったときに住宅ローン残高が0円になるサービスがあるのも魅力的です。やはり住宅ローンを組む際は、金利の変動や返済のプランが気になるトコロですが、長期的なローンの場合は確実に返済できる計画を立てるのが重要です。
以上、東京オリンピックが地価や住宅ローン金利にどのような影響を与えうるのか見てみましたが、本当の影響はこれから出てくると思われます。
地価も住宅ローンも低水準である今でこそ、投資の好機だと思います。皆さんも検討してみてください。
住宅ローン金利比較(新規・借り換えでの適用金利)
名称 | 表面金利(%) | 優 遇 条 件 |
保証料 | 事務 手数料 |
繰上返済 手数料 (変動) |
来店 | 疾 病 保 険 |
詳細 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
変動 金利 |
10年 金利 |
20年 金利 |
||||||||
新生銀行 |
0.45 | 0.75 | 0.95 | なし ○ | なし ○ | ②契約事務手数料/保証料 借入金額がいくらでも55,000円~ ※ただし、変動金利<変動フォーカス>0.45%のみ、借入金額×2.2% | 無料 |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
住信SBIネット銀行 |
0.380 | 0.58 | 1.21 | なし ○ | なし ○ | 借入額の2.20%(税込) | 33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
りそな銀行 ※2020年3月 適用金利 |
0.429 | 0.60 | 0.90 | あり × | なし ○ | 33,000円(税込)+お借入金額×2.2% | 無料~33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
三菱UFJ銀行 |
0.475 | 0.64 | 2.84~2.99 | あり × | あり × | 33,000円(税込) | 無料~16,500円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
優遇条件について
優遇条件がない場合、条件なく、表示金利で融資を受けることができます。
優遇条件がある場合、融資の優遇条件として「その銀行の預金口座を給与振込口座にする」「クレジットカードを作る」「投資口座を作る」などが必要 になります。
固定金利ならこちらの金融機関がおすすめ |
名称 | 金利 | 事務手数料 | 保証料 | 来店 | 金利 優遇条件 |
繰上げ 返済 |
詳細 | ||||
フラット35 | フラット35S | ||||||||||
15年以上~20年以下 | 21年以上~35年以下 | 当初5年 | 6~10年目 | 11年目以降 | |||||||
住信SBIネット銀行フラット35 |
1.03% | 1.12% | 0.78% | 0.78% | 1.03% | 借入額の0.99%(税込)~ | なし | 不要 | なし | 無料 | 詳細 |
楽天銀行フラット35 |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の1.10% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |
ARUHI |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の2.0% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |