住宅ローン返済とライフプラン
無理な住宅ローン借入れには注意を!
住宅ローンを組もうと考えた時、まずは「いくら借りるか」ではなく「自分はいくら借りられるのか」を考えましょう。マイホームは大きな買い物です。住宅の購入にかかる金額をもとに返済計画を考えると、利息などを含んだ毎月の返済額が予想よりも厳しいものになる場合があります。
物件を回り理想の住まいを探すのは大切ですが、自分の身の丈に合った予算をあらかじめ計算し、支払える金額の範囲で探すことで、無理のない返済ができます。
住宅を購入するにはどのくらいの金額が必要になるのか、月々の返済額はいくらなら安全なのか、具体的に自分の収入を当てはめて計算してみましょう。
<住宅購入に必要とされる金額>
簡単に計算するとこのようになります。
では、それぞれの項目を詳しく見ていくと、
- 頭金
20%という数字には理由があり、ほとんどの住宅ローンの融資上限額が物件価格の80%に設定されていることが多く、残りの20%は自己負担となります。
金融機関によっては80%を超えて融資をしてくれる場合もありますが、返済額が増加するので頭金はできる限り用意しましょう。
- 住宅ローン
審査基準を30%や35%と設けている金融機関もありますが、急に支出が増えた場合でも安心して対応できるのは上記のとおり20~25%程度です。
- 諸費用
目安は新築で物件価格の2~5%、中古では5~9%です。中古物件の場合、不動産会社の仲介手数料や、購入後のリフォーム費用などで新築よりも諸費用が多くなる場合があります。
以上が住宅購入に必要とされる主な費用です。
住宅ローンを契約する前に、まず必要金額を計算しておきましょう。
<無理のない月々の返済額>
上記が無理なく返済できる金額を算出する主な費用です。
こちらも項目毎に詳しく見ていきます。
- 収入
給与明細の手取り額を合計するなどして、できる限り正確な金額で計算しましょう。
- 維持費
マンションを購入した場合は、管理費や駐車場の使用料などがかかります。
維持費がどのくらいかかるのかは、購入する住宅により異なります。住宅を見学した際に不動産会社に細かく確認しておくことが大切です。
- 貯蓄
「どのくらいの期間でいくらの貯蓄をするのか」具体的な数字を算出しておくことで、将来に向けた資金を計画的に積み立てることができます。
- その他支出
保険料と一括りに表現していますが、「団体信用生命保険」、「火災保険料」、「地震保険料」など様々な保険があります。
住宅購入費以外にどのような支出があるのか、正確に把握しておきましょう。
無理のない返済を行うには、まずどのような費用がかかるのかを知ることが大切です。
この金額をもとに、住宅購入について再度検討してみてください。
・定年前までの住宅ローン返済設計のために
住宅ローンの返済は長期に渡ります。35年返済でローンを組んだ方は、定年を迎えた後まで返済が続く可能性が高いです。
しかし、公的年金の普及は65歳から始まります。退職金で残債を全額返済できない場合、定年退職するまでに完済できる返済計画を立てておかないと、住宅ローンの返済が難しくなるかもしれません。
現在、高齢者雇用安定法の改正により定年が65歳まで延長されましたが、雇用延長の方法は会社により異なります。65歳まで働いたとしても、一般的には収入は大きく減ります。退職金も不確定であれば、定年後のローン返済はリスクが高いので、返済計画を立てる際は60歳までに完済できるよう考えましょう。
60歳の返済残高は、金融機関や不動産業者に試算してもらうこともできますし、ネットから自分で試算も行えます。
返済期間は1年単位や1ヶ月単位で決めることができます。自分のライフプランに合わせて返済期間を決めましょう。
収入と住宅ローン返済の割合
自分の収入に見合った金額はどのくらいか、いくらなら無理のない返済ができるのか不安に思う方は、以下の記事を参考に住宅ローンの借入れについて検討してみてはいかがでしょうか?前述した通り、年間の返済金額が年収の20~25%以内が借入れ可能な目安です。
金融機関によって定める基準は異なりますが、無理のない返済を行うには20%程度に留めておくのが理想です。
ただし、20%という数字はあくまでも長期返済における借入れ目安です。
短期返済であれば、期間が短い分総返済額も軽減されるので、年収の25%以上でも返済は比較的楽に行えます。生活に負担が出ないようであれば、短期返済を検討してみるのもいいでしょう。
余裕を持って長期返済を考えている方は、年収に対する比率が低い程、住宅ローンの返済に使う資金が少ないので安心です。
返済期間や返済比率、自己資金によって、住宅ローンの借入れ可能額は大きく変わります。
安心して返済を続けるために、これらの項目をよく考えて住宅ローンを組みましょう。
住宅ローン金利比較(新規・借り換えでの適用金利)
名称 | 表面金利(%) | 優 遇 条 件 |
保証料 | 事務 手数料 |
繰上返済 手数料 (変動) |
来店 | 疾 病 保 険 |
詳細 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
変動 金利 |
10年 金利 |
20年 金利 |
||||||||
新生銀行 |
0.45 | 0.75 | 0.95 | なし ○ | なし ○ | ②契約事務手数料/保証料 借入金額がいくらでも55,000円~ ※ただし、変動金利<変動フォーカス>0.45%のみ、借入金額×2.2% | 無料 |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
住信SBIネット銀行 |
0.380 | 0.58 | 1.21 | なし ○ | なし ○ | 借入額の2.20%(税込) | 33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
りそな銀行 ※2020年3月 適用金利 |
0.429 | 0.60 | 0.90 | あり × | なし ○ | 33,000円(税込)+お借入金額×2.2% | 無料~33,000円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
三菱UFJ銀行 |
0.475 | 0.64 | 2.84~2.99 | あり × | あり × | 33,000円(税込) | 無料~16,500円(税込) |
不要 ○ |
あり ○ | 詳細 |
×
優遇条件について
優遇条件がない場合、条件なく、表示金利で融資を受けることができます。
優遇条件がある場合、融資の優遇条件として「その銀行の預金口座を給与振込口座にする」「クレジットカードを作る」「投資口座を作る」などが必要 になります。
固定金利ならこちらの金融機関がおすすめ |
名称 | 金利 | 事務手数料 | 保証料 | 来店 | 金利 優遇条件 |
繰上げ 返済 |
詳細 | ||||
フラット35 | フラット35S | ||||||||||
15年以上~20年以下 | 21年以上~35年以下 | 当初5年 | 6~10年目 | 11年目以降 | |||||||
住信SBIネット銀行フラット35 |
1.03% | 1.12% | 0.78% | 0.78% | 1.03% | 借入額の0.99%(税込)~ | なし | 不要 | なし | 無料 | 詳細 |
楽天銀行フラット35 |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の1.10% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |
ARUHI |
1.02% | 1.11% | 0.77% | 0.77% | 1.02% | 借入額の2.0% | なし | 要 | なし | 無料 | 詳細 |